♪音楽講座-第4-4回-♪
06.04.** 都内某所にて
第4-4回<和音>
−和音の演奏−
和音の形や名前が分かっても意味が無い!
じゃあ、どうして和音を知る必要があるのか・・・。それはよりきれいな音を作るため!
理科の授業っぽくなりますが、「音は空気の振動で伝わる」のは知っていますね?そして、その「周波数によって音の高さが違う」というのも大丈夫ですか?
そう、和音は周波数の異なる音を同時に出すんです。だから、ちゃんとしてないと単なるグチャグチャな音になってしまいますよね。
じゃあ、どうしたらきれいな音に聞こえるか?
二つのポイントがあります。それは・・・
・ピッチ
・ボリュームバランス
です。
まず、ピッチから。
周波数が異なる音が綺麗にまとまるにはどうすればいいか考えてみると、周波数の比が簡単な整数になればいいっていうことが分かると思います。では、
・・・
・・・
このままだと数学の授業になっちゃいますね(汗
・・・
つまり、
ドを基準にしたとき
ド | ド♯ | レ | レ♯ | ミ | ファ | ファ♯ | ソ | ソ♯ | ラ | ラ♯ | シ |
0 | +11.7 | +3.9 | +15.6 | -13.7 | -2.0 | -9.8 | +2.0 | +13.7 | -15.6 | +17.6 | -11.7 |
になるようにピッチを調整してあげれば、綺麗な和音になるってことです!
もちろん、ここで基準にする音は根音です。
なので、例えばC majorだと
ド(0)・ミ(-13.7)・ソ(+2.0)
にしてあげればいいんです。
また、A majorとかでラを基準にするときは
ラ | ラ♯ | シ | ド | ド♯ | レ | レ♯ | ミ | ファ | ファ♯ | ソ | ソ♯ |
0 | +11.7 | +3.9 | +15.6 | -13.7 | -2.0 | -9.8 | +2.0 | +13.7 | -15.6 | +17.6 | -11.7 |
となるわけです。上の表の下段はまったく同じですよね。
つまり、単なるメジャーコードの場合は根音は0.0、第3音が-13.7、第5音が+2.0になればいいんです!
ただ、この表も絶対じゃなくて、あくまで目安です。和音によっては表どおりにしてもうまくいかない場合があります。
こういうとき、根音から半音5個分上の音(ド基準なら「ファ」)がある場合は、それを思いっきり高く(+20)か、低く(-30)してあげるとうまくいくかもしれませんね。
次に、ボリュームバランス。
これは、調べても理由がよく分かりません・・・
ただ、一般的に言われているのが
根音≧第5音>第3音>第7音・・・
の音量のバランスが良いみたいです。
ただ、楽器の元々の音量の違いと、最高音・最低音は他よりも1.2倍程度聞こえやすいらしいので、そこも考慮に入れる必要があります。
以上をまとめてみると、
・和音の形を見てどの音が根音・第3音・第5音・・・なのかを見分ける。
・根音を基準にしてそれぞれの音のベストなピッチを見つける。
・最適な音量を見つける。
これが、和音を綺麗に作る一つの方法になると思います。
「どうしても変な和音にしか聞こえない・・・」みたいな時に参考にすると良いかもしれません。でも実際の演奏ではこんな事を考えてる暇は無いので、感覚ですべて出来るようになるのが理想ですね!
以上で全4回にわたった<和音>講座を終わりたいと思います。
いや〜長かった。っていっても1日ですけど(笑)
次回は移調楽器について話したいと思います!